京都発革新的医療技術研究開発助成事業の成果を活用し、起業された 京都大学発ベンチャーのマイオリッジ社が第三者割当増資を実施
当センターの助成事業である「京都発革新的医療技術研究開発助成事業」を活用し研究を進められた京都大学における研究成果を基に起業された(株)マイオリッジにおいて、ベンチャーファンド他を割当先とする総額1億2,500万円の第三者割当増資を下記のとおり実施されましたので、お知らせします。
1 第三者割当増資の概要
(1)目的
(株)マイオリッジの独自技術に基づく革新的iPS細胞由来心筋細胞の商用生産設備の整備及び
製品化に向けた資金
(2)総額
1億2,500万円
(3)主な割当先
Beyond Next Ventures1号投資事業有限責任組合※運営:Beyond Next Ventures(株)
(参考1参照)本社:東京都千代田区 代表取締役社長:伊藤 毅)
2 (株)マイオリッジの技術・事業概要について
(株)マイオリッジは、京都大学の南一成研究室の研究成果を基に設立されたバイオベンチャー企業で、タンパク質成分を全く含まない培養液を使用することにより、製造コストと製造ロット間のばらつきを大幅に低下させた革新的なiPS細胞由来心筋細胞の製造に成功している。現在、この画期的な心筋細胞を用いた製品の事業化を目指し、同社は研究開発を加速させている。
抗がん薬、抗菌薬、鎮痛薬など多くの医薬品は、心臓への副作用(心毒性)により使用が制限されることがある。しかし、医薬品開発の早期に心毒性を迅速かつ低価格で評価できる評価系がないために、製薬各社の新薬開発リスクやコストを上昇させる主要な原因の一つとなっている。同社のiPS細胞由来心筋細胞関連製品は、製薬企業が抱えているこの問題を解決できる有用かつ画期的な心毒性評価系になり得るものとして期待されている。
3 活用した支援制度等
京都大学の南一成研究室における研究開発に対し、「京都発革新的医療技術研究開発助成事業」
(参考2参照)において、以下の2件を採択し支援。
・平成25年度採択「ヒトiPS細胞による心筋再生医療を可能にする合成化合物の探索」
・平成27年度採択「GCAMP導入iPS由来心筋細胞を用いた新規薬剤スクリーニング系の開発」
※上記に加え,京都市ライフイノベーション創出支援センターのコーディネータが起業に向けた伴走支援を実施。
4 第三者割当増資に関する問合せ先
株式会社マイオリッジ(京都市左京区下鴨森本町15番地)
代表取締役 牧田直大
電話番号:075-746-7868
株式会社マイオリッジ ○代表者 代表取締役 牧田 直大 |
(参考1)Beyond Next Ventures(株)
大学シーズの事業化支援から、ベンチャー投資、成長支援、EXITまでに渡る豊富な投資経験と優れた運用実績を有する、国内でも数少ない当分野におけるリーディングVCの1社であり、(国研)科学技術振興機構(JST)の大学発新産業創出プログラム(START)における事業プロモーターや、(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究開発型ベンチャー支援事業に関するVCとして認定を受けている。
(参考2)京都発革新的医療技術研究開発助成事業
市内の大学研究者及び中小企業者が行う新たな医療機器・医用材料、医薬品・診断薬・ケミカルプローブ等、健康・介護・リハビリ分野の開発につながる革新的な医療技術に関する研究に係る経費を上限100万円(100%助成)まで助成(大学研究者の場合は、大学の間接経費を含む上限130万円まで)。