ライフサイエンスベンチャー創出支援事業 「KYOTO発起業家育成プログラム」の採択案件に係るベンチャー企業の創業について
京都市及び(公財)京都高度技術研究所では、京都大学内に設置した「京都市ライフイノベーション創出支援センター」を中心に、ライフサイエンス分野の産学公連携による研究開発支援、事業化支援等を展開しています。
ライフサイエンスベンチャー創出支援事業「KYOTO発起業家育成プログラム」(以下、「プログラム」という。)では、大学内の技術シーズ(種)の事業化を目指す人材を対象に、ビジネスモデル構築等の実践的な支援を行っており、この度、令和6年度のプログラム採択テーマから、下記のとおり、株式会社MOXYが京都市内に創業しましたので、お知らせします。
なお、同プログラムから起業したベンチャー企業として、13社目となります。
設立会社の概要
商 号:株式会社MOXY
設 立:令和7年7月 24 日
所在地:〒606-8585 京都市左京区松ヶ崎橋上町1 京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス 17 号館 103 号室
代表者:代表取締役 小原仁実
資本金:5,000千円
同社の技術・事業概要について
株式会社MOXYは、京都工芸繊維大学 繊維学系 准教授・徐淮中氏(同社取締役 最高戦略責任者)の研究成果を基盤技術として設立された同大学発のベンチャー企業です。現在、組織工学や再生医療分野において、細胞の成長方向制御や神経再生チューブ、人工血管、歯科用顎骨修復などへの応用を目的とした、高い配向性と秩序構造を有する細胞足場の提供が期待されています。しかし、従来技術ではこのような細胞足場の製造は困難でした。
同社は、既存の3Dプリンタ技術である溶融積層造形法と、ナノファイバー技術であるエレクトロスピニングの長所を融合させた超精密3Dプリンティング技術の開発に成功し、この困難を克服しました。現在は、この超精密3Dプリンタの開発・製造・販売に加え、本技術を活用した高精度細胞足場など高機能医療材料の製造・販売を目指しています。