京都の医療機関による「オーラルフレイル予防プログラム」 実証実験の開始について
京都市及び(公財)京都高度技術研究所では、市内のライフサイエンス関連産業の振興を図るため、京都市ライフイノベーション創出支援センターを拠点として、医療分野や健康・福祉・介護分野における研究開発・事業化の促進、新たな製品・サービスの創出、販路の開拓等を支援しています。
その一環として令和元年11月に実施した「京都臨床ニーズマッチング会」をきっかけとして、京都の医療機関「武田病院グループ」と「株式会社ハタプロ」(東京都港区)の医工連携による「オーラルフレイル予防プログラム」の共同研究が開始され、本市の「スタートアップによる新型コロナ課題解決事業」も活用して開発が進められています。
この度、共同研究の一環として、プロトタイプを使った実証実験を実施することになりましたので、お知らせします。
1 共同研究「オーラルフレイル予防プログラム」の概要
・むせや食べこぼしの増加など、高齢期にみられる口の機能の低下はオーラルフレイルと呼ばれ、フレイル(全身の虚弱)の始まりとも考えられることから、兆候に早めに気づき、口の体操・唾液腺マッサージ・口腔(オーラル)ケアに取り組むことが重要とされている。
・そこで、武田病院グループが提供する医療介護技術及び関連情報と、ハタプロが製造・販売をおこなうAIロボット「ZUKKU(ズック)」に搭載されている自動対話技術と画像解析技術を組み合わせ、共同研究により「オーラルフレイル予防プログラム」の開発に取り組まれている。
・本プログラムは、高齢期のオーラルフレイルの予防のみならず、介護サービス事業所の人手不足解消及び働き方改革の促進や、発声を伴う口腔機能訓練における新型コロナウイルス感染拡大防止対策にも資するものである。
2 実証実験の概要
・AIロボットとの対話形式でおこなうフレイルチェック及び口腔機能のトレーニングを搭載したプログラムのプロトタイプを使った実証実験を行う。
・実施日:令和2年11月10日、13日、18日、20日、25日 計5日
・対象者:武田病院グループを利用されている65歳以上の高齢者(25名程度)
・実施場所:武田病院グループ施設内
・実験方法:
(1)AIロボットとの対話と画像認識結果によるアドバイスを提供。
(2)AIロボットの音声案内に従い、オーラルケア(「パタカラ体操」、「頬の運動」、「唾
液腺マッサージ」)を実施。【所要時間:約20分】
3 実施医療機関概要
○武田病院グループ
代表者:理事長 武田 隆久
特 色:京都府内で医療・保健・福祉(介護)の各事業を総合的に展開するグループ
ホームページ:https://www.takedahp.or.jp/
4 企業概要
○株式会社ハタプロ
代表者:代表取締役 伊澤 諒太
所在地:東京都港区
特 色:AIやIoTなど先端技術に強みを持つロボットベンチャー企業(平成22年11月設立)
ホームページ:https://hatapro.co.jp/
【プログラム開発の問い合わせ先】
株式会社ハタプロ
TEL:03-6277−7335
E-mail:info@hatapro.co.jp
担当者:宮路
5 その他
・京都臨床ニーズマッチング会
健康長寿社会の実現につながる京都発の新たな医療機器及びサービスの創出を目指し、京都の医療従事者の臨床ニーズと中小企業者とのマッチングを行う(平成30年度から実施)。
・スタートアップによる新型コロナ課題解決事業
コロナウイルスの拡大により顕在化している社会課題の解決に寄与する新たな技術の開発やサービスシステムの構築などの事業の実施に係る設備機器の購入費や試作品等の材料費、直接人件費等を補助。(受付期間 令和2年6月12日~30日、補助金額上限 100万円、補助率 4/5以内)
【お問い合わせ先】
公益財団法人京都高度技術研究所 地域産業活性化本部
京都市ライフイノベーション創出支援センター
TEL:075-950-0880 FAX:075-950-0881 E-mail:ikouyaku@astem.or.jp